中日ドラゴンズはなぜ弱いのか?⑤~応援歌自粛問題を考える~

連勝中のチームに水をさした愚行

今回は今週に入ってからテレビのワイドショーなどでも取り上げられているドラゴンズの応援団による応援歌自粛問題を考えたいと思います。

この問題はドラゴンズの応援で使用されていた「サウスポー」の歌詞に不適切な用語が使用されているということで、ドラゴンズ応援団が今後の応援において「サウスポー」の使用を自粛するとした問題です。

不適切用語は「お前」

ここで問題になったのは歌詞の中の「お前」という言葉です。選手に対して「お前」というのはいかがなものかというクレームが入ったとされていました。

当初は誰からのクレームかを隠そうとしていた

当初、球団はこのクレームがいつ、誰から入れられたのかを公表してはいませんでしたが、ネット民の迅速な捜査によって、クレームの主がドラゴンズの与田監督であることがわかりました。

ドラゴンズ応援歌自粛問題の概要はだいたいこんな感じだったと思います。

与田監督が悪者でいいのか?

問題の本質はなぜ今なのか?

さて、現在この問題で一番の悪者になっているのは与田監督だと思います。私は与田監督の「お前」という表現は不適切であるという考え自体は決して突飛なものだとは思いません。そういう意見があってもいいと思います。

ここで問題なのは、なぜシーズン中のこの時期に応援歌を自粛することになったのか?ということです。

監督を含めた首脳陣、選手、裏方さん等の球団関係者はシーズンを必死で戦っている最中です。そんなときにこうした問題が起これば野球への集中力が多少なりとも削がれるのは目に見えています。

よってこの問題の本質はなぜ今、応援歌自粛なのか?なのです。

それを考えてみましょう。

可能性①与田監督が開幕前から今に至るまでずっと球団にクレームを入れ続けた。

まず可能性の低いものを考えてみました。それは与田監督が開幕前から今の今までずっと球団に対してクレームを入れ続け、とうとう今回のような運びになったという可能性です。

仮にこのシナリオ通りだったら、与田監督は非難されてしかるべきでしょうが、恐らくこれはあり得ないでしょう。

プロ野球チームの監督はそんなに暇ではないからです。これはプロ野球のファンならば容易に納得していただけると思います。

現在、与田監督を非難している人の多くは、無意識にこのあり得ないシナリオを想像して非難の声をあげているように感じます。そんな人は是非一度立ち止まって考え直してほしいものです。

次に私が考える今回の問題のシナリオをご紹介しましょう。

ドラゴンズ応援歌自粛問題の原因はこれだ!

可能性②球団側の過度の忖度

早速、このシナリオについて説明しましょう。

まず、与田監督が「お前」というフレーズを不適切だと思っているという情報が球団側に入る。

これは与田監督が直接、球団側に伝えたのか、あるいは間接的に球団側に伝わったのかはわかりません。ただしこの時点で与田監督自身はシーズンの途中で応援歌を自粛されるといった強硬な考えを持っていなかったと思います。

次に、与田監督の意向を知った球団側がその意向を過度に忖度して応援団に圧力をかけ始める。

恐らく球団側は与田監督の意向を知った上で、すぐにでも「お前」というフレーズの使用をやめるよう応援団に圧力をかけ続けた結果、今回の応援歌自粛へと繋がったのではないでしょうか?

忖度するという企業風土

考えてみればドラゴンズのオーナー企業である中日新聞社は長期にわたって、「官僚が官邸に忖度した」という憶測に基づいた問題、いわゆるモリカケ問題で騒いでいました。

官僚による官邸への忖度があったなどという邪推が生まれたのは、中日新聞社自身にそうした企業風土があったからと考えれば納得できます。

また、忖度した上で、自分達よりも立場が弱いであろう応援団にその意向をごり押しし続けた姿勢も尊大な新聞社らしさがでているように感じます。

一番の被害者はファン

本来、言論機関であれば忖度せずに本人に直接その意向を聞けば良かったのだと思います。

それを怠って、しょうもない圧力を応援団にかけ続けた結果が今回の騒動です。

この問題で一番傷ついているのは、一生懸命ドラゴンズを応援しているファンです。

シーズン中のそれも今季最長の連勝中のチームに水をさす結果となりました。

そして、選手や与田監督を含めた首脳陣もこの騒動に巻き込まれた被害者だと、私は感じます。

なぜ中日新聞社は皆が一丸となって優勝に進もうとする動きを分断するようなことをするのでしょうか?

まさか今回の騒動の発端が与田監督の意向であることを隠し通せると思っていたのであれば、ネットを舐めすぎです。もう新聞社が情報を管理する時代はとっくに終わっているのです。

そして、プロ野球チームのオーナー企業にいつまでも居座れるほど、新聞という業界は安泰ではないと心に刻み付けてほしいです。

今こそドラゴンズを、与田監督を応援しよう!

最後にドラゴンズファンにお願いです。

こんなときだからこそ、みんなで一丸となってドラゴンズを応援してください。与田監督を応援してください。

強いドラゴンズが復活するためには皆がバラバラではダメだと思うのです。