我が国の社会保障は次の3つの組み合わせによって成り立っています。
リスクへの対応はあくまでも「自助」が基本です。しかしそれだけでは対応しきれないリスクに対して「共助」や「公助」があります。
我が国の社会保障制度は、「共助」として社会保険制度があり、「公助」として生活保護制度や社会福祉などがあります。
つまり社会保険とは、国民が相互に支え合う制度のことなのです。
我が国の社会保険制度は大きく5つの制度に分けることができます。早速見ていきましょう。
大正11年に制定された我が国最古の社会保険制度。
昭和16年に労働者年金保険法として制定。昭和19年に厚生年金保険法に改称。
昭和22年に制定。業務上及び通勤途上の災害に対応。
昭和22年に失業保険として制定。労働者の失業や雇用の継続が困難な場合等、雇用に関する幅広いリスクに対応。
平成9年に制定された第5の社会保険。従来は「老人福祉」と「老人保健」の2つの制度によって提供されていた高齢者介護サービスを社会保険方式で統合。
以上の5種類が我が国のメインとなる社会保険制度です。
上記の制度のうち「健康保険」と「厚生年金保険」を狭義の社会保険。
「労働者災害補償保険」と「雇用保険」を労働保険といいます。
そのため、「社会保険」と言った場合に、狭義の社会保険を意味する場合と労働保険や介護保険を含めた意味での社会保険の場合があるので注意が必要です。
社会保険の対象となる者は上記の5つの制度によってそれぞれ異なりますが、大まかに言うと介護保険以外の4つは(法人の取締役等も含めた)被用者が対象と言えます。
逆に言うと被用者ではない人は、狭義の社会保険や労働保険が適用されないと言えます。
このような、被用者ではない人のリスクに対応する制度として、次のような制度があります。
これはかなり大まかな区分けですので、今後それぞれの制度の詳細についてご紹介していきたいと思っています。
以上、今回は社会保険の大まかなご紹介をしました。