手当金の受給中に資格喪失したら?
傷病手当金と出産手当金は一定の要件を満たした場合に、被保険者の資格を喪失した後でも同一の保険者から継続して給付を受け続けることができます。
継続して給付を受けることができる期間は、資格を喪失していなければ給付を受けることができていた期間です。
ただし、特例退職被保険者になった者はこれらの継続給付の支給を受けることができません。
また、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、船員保険から給付を受けることができるため、これらの継続給付は行なわれません。
継続給付の支給要件
傷病手当金と出産手当金の継続給付を受けるための要件は次の2点です。
- 1年以上被保険者であった者であること。
- 資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けている者であること。
それぞれ具体的に見ていきましょう。
1、1年以上被保険者であった者であること
ここでいう1年以上被保険者であった者とは、被保険者資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者であった者のことです。この場合、同一の保険者である必要はなく、資格の取得喪失があっても法律上の被保険者としての資格が連続していれば大丈夫です
ただし、ここでいう1年以上被保険者には、任意継続被保険者と共済組合の組合員である被保険者は含まれません。
資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものであること
ここでは、実際に受けている者だけではなくもう少し広い者のことを指します。
具体的には次の者です。
- 資格喪失の際、実際に傷病手当金等の支給を受けている者。
- 資格喪失の際、傷病手当金等の支給要件を満たしている者。
- 資格喪失の際、報酬との調整のために傷病手当金等の支給が停止されている者。