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健康保険の傷病手当金〜支給額について〜

傷病手当金の支給額

前回は傷病手当金の支給要件を確認しましたが、傷病手当金の支給額はどのようにして求めるのでしょうか?

傷病手当金の支給要件についてはこちら⇒健康保険の傷病手当金〜支給要件〜

支給額は概ね1日分の給料の3分の2

傷病手当金の支給額の計算は、傷病手当金の支給を始める日以前の直近12ヶ月間に継続して標準報酬月額が定められていた場合とそうではない場合で異なります。

順番に見ていきましょう。

直近12ヶ月間に継続して標準報酬月額が定められていた場合

①✕1/30✕2/3=傷病手当金の日額

①は、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した12月間の各月の標準報酬月額の1ヶ月あたりの平均額です。

つまり、過去12ヶ月間の給料の平均額を出す。

そして、その額の30分の1の金額を計算することで1日あたりの金額を出す。

(※この額に10円未満の端数がある場合には、その端数を四捨五入します。)

最後に1日あたりの金額の3分の2の金額を計算することで傷病手当金の日額を出したわけです。

(※この額に1円未満の端数がある場合には、その端数を四捨五入します。)

直近12ヶ月間に継続して標準報酬月額が定められていない場合

しかし、直近の12ヶ月間に継続して標準報酬月額が定められていない場合には上記のような求め方ができません。

このような場合には次の1と2の額のうち、いずれか少ない額の3分の2に相当する金額になります。

(その額に1円未満の端数がある場合には、その端数を四捨五入します。)

  1. 傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額。(※30分の1する際に10円未満の端数がある場合は、その端数を四捨五入します。)
  2. 傷病手当金の支給を始める日の属する年度の前年度の9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額の30分の1に相当する額。(※30分の1する際に10円未満の端数がある場合は、その端数を四捨五入します。)

上記の期間に任意継続被保険者の期間があった場合

傷病手当金の算定にあたって、その支給を始める日以前の直近の継続した12ヶ月以内の期間に任意継続被保険者である期間が含まれる場合には、その期間の標準報酬月額を含めて傷病手当金の額を算定します。

いもづる店主

会社員とブログ運営をしています。 趣味:読書、野球観戦、歴史の勉強 資格:日商簿記2級、ファイナンシャルプランニング技能士3級、行政書士試験合格、社会保険労務士試験合格

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