入院時生活療養費
今回は健康保険の入院時の給付として「入院時生活療養費」についてご紹介します。
入院時食事療養費はこちら⇒健康保険の入院時の給付〜入院時食事療養費〜
入院時生活療養費の支給要件
入院時生活療養費は特定長期入院被保険者が受けた生活療養に要した費用について現物給付されます。
特定長期入院被保険者とは
特定長期入院被保険者とは、療養病床に入院する65歳以上の被保険者のことです。
生活療養とは
生活療養は、特定長期入院被保険者が、保険医療機関等のうち自己の選定するものから療養の給付と併せて受けた次の療養のことです。
- 食事の提供である療養。
- 温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成である療養。
入院時生活療養費の支給額
入院時生活療養費の支給額は、次の計算式でもとめます。
厚生労働大臣が定める基準額−生活療養標準負担額=入院時生活療養費
厚生労働大臣が定める基準額とは
生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額です。
生活療養標準負担額とは
生活療養標準負担額は、平均的な家計における食費及び光熱水費の状況並びに病院及び診療所における生活療養に要する費用について介護保険法に規定する食費の基準費用額及び居住費の基準費用額に相当する費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める額です。
また所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定めます。
厚生労働大臣は、生活療養標準負担額を定めた後に勘案又はしん酌すべき事項に係る事情が著しく変動したときは、速やかにその額を変更しなければいけません。
そのため、生活療養標準負担額については、平成31年度の一般所得者分を例示しておきます。「食費分は1食460円、居住費分は1日320円」
入院時生活療養費の支払い
入院時生活療養費も、入院時食事療養費と同様に現物給付の方式で支給されるため、被保険者は生活療養標準負担額を窓口で支払えば大丈夫です。