健康保険の保険外併用療養費〜評価療養について〜

保険外併用療養費とは

保険外併用療養費は、被保険者が保険医療機関等のうち自己の選定するものから次のいずれかの療養を受けた時にその療養に要した費用について支給されます。

  1. 評価療養
  2. 患者申出療養
  3. 選定療養

以上の3つの療養は、それ自体はいずれも健康保険の給付の対象ではありません。これらの療養の特別料金は全額自己負担になります。

そのため、医療機関はあらかじめ患者に対して、その内容と費用に関して説明を行なうとともに文書によってその同意を得る必要があります。

保険外併用療養費は自己負担の部分以外について支給される

保険外併用療養費はこれら3つの療養と一緒に受けた健康保険の給付対象の療養に対して支給されます。

評価療養とは

今回は保険外併用療養費の支給要件の一つとなっている評価療養について見ていきましょう。

評価療養とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行なうことが必要な療養(患者申出療養を除く)として厚生労働大臣が定めるものです。

評価療養の例

評価療養は具体的には次の療養が該当します。

  1. 厚生労働大臣が定める先進医療。これは先進医療ごとに厚生労働大臣が定める施設基準に適合する病院又は診療所において行なわれるものに限ります。
  2. 医薬品医療機器等法に規定する医薬品の治験に係る診療。これは人体に直接使用される薬物に係るものに限ります。
  3. 医薬品医療機器等法に規定する医療機器の治験に係る診療。これは機械器具等に係るものに限ります。

以上、今回は評価療養についてご紹介しました。