なぜ中日ドラゴンズは弱いのか?②~考えられない敗戦の要因~

1週間ぶりの第2回

第1回はこちら⇒なぜ中日ドラゴンズは弱いのか~強いドラゴンズ復活への道~

さて先週の日曜日(6月9日)から始まった「中日ドラゴンズはなぜ弱いのか?」ですが、第2回目が1週間後の6月16日になってしまいました。

前回は功山寺決起とか大袈裟なことを言っていたのに、第2回までずいぶん時間がかかったと思われるかもしれません。しかしこれにも理由があるのです。

私はドラゴンズファンです。よってドラゴンズが勝った日はその勝利に浸っていたいのです。特に現在のドラゴンズは暗黒時代をむかえており、ただでさえ勝ち試合は少ないのですから、勝った日には他球団のファン以上にその勝利に浸っていたい。

しかし、この連載はある意味でドラゴンズの現状を否定する内容です。どちらかと言うと、負の感情がこの連載の原動力でもあるのです。

そもそもエンターテイメントであるプロスポーツがファンをこうした感情に追い詰めること自体が異常なのですが、ドラゴンズが勝利した日は、この負の感情を抱くことなく幸せに過ごしたいのです。

そうした理由で第2回目は今日になりました。

今週のドラゴンズはオリックスに2連勝。1試合サヨナラを食らったあとに、柳の完投勝利があり、なかなかに充実した1週間でした…今日の試合が終わるまでは…。

考えられない敗戦の要因

実は私の当初の構想では第2回目は、現場のメンバー(つまり首脳陣や選手)の頑張りについて書こうと考えていました。

しかし、今日のような試合を観た日にそんなことを書くのは不適切でしょうから予定変更です。

さて、本日の千葉ロッテマリーンズ対中日ドラゴンズの試合を現地で観戦した皆さん。大変暑い中、お疲れさまでした。そしてテレビやラジオで観戦した皆さんも貴重な休日の昼間にお疲れさまでした。

試合が終わってみると、酷い負け方だったという印象しかないのではないでしょうか?私も「またか…」という思いとともに酷い心の傷を負っています。

こんな状態で明日から1週間仕事なんてできるか!と叫びたくなります。

酷い試合の観戦記録

それにしても近年のドラゴンズはこうしたプロでは考えられないようなとんでもない逆転負けを毎年のようにやらかします。

かくいう私もそんな酷い試合を何度となく現地観戦しています。

ふりかえれば、

たしか谷繁監督2年目(2015年)、5月のGWだったと思いますが、ナゴヤドームでのベイスターズ戦で2点リードの9回2死走者なしから福谷投手が打ち込まれて逆転負け。寸評「こんなことあるんだな~。谷繁監督退場になるし」

その翌年、これもGW付近のスワローズ戦で9回2死走者なしから福谷投手が四球⇒岩瀬投手が安打を浴びて走者1、2塁から中村悠平選手にスリーランホームランを浴びて敗戦。寸評「中村悠平って年間何本ホームラン打ちます?(怒)」

そして極めつけは一昨年(2017年)の神宮球場。とここまで書けば察しのいいドラゴンズファンはお分かりになると思います。そう、10―0⇒10―11の試合です。寸評「あのブルペンのドタバタ感はなんだろうか。素人がブルペンコーチですか?」

とまぁざっと挙げただけでもこれだけ酷い試合を現地観戦しています。その他5点リードを吐き出すくらい日常茶飯事といった感じの近年のドラゴンズ。いったいなぜこうなってしまったのでしょうか?

酷い試合の要因

こうした試合、ここでは大量リードの終盤に逆転されるゲームが起こる要因を考えてみましょう。

その要因は采配、ブルペンでの調整の仕方等いろいろあるでしょう。しかしこうしたゲームはここ数年にわたって他球団と比べても高頻度で起こっており、その間に監督が(ということは首脳陣も)谷繁⇒森繁⇒今日の与田といったように変わっていることから采配やブルペンでの調整の仕方以外の大きな要因が考えられます。

最大の要因は選手層の薄さ

結論として当たり前のことを書いてしまいます。こうしたゲームの頻発は選手層が薄いことが原因です。今日の試合もそうです。5点リードの9回に田島投手をマウンドにあげなければいけない選手層の薄さ。もっというと田島投手が1軍のメンバーに入ってしまう選手層の薄さが大量リードの終盤に逆転負けを食らう最大の要因なのです。

強いチームは負けパターンが強い

ドラゴンズの黄金時代もそうですが、強いチームは勝ちパターンではない。いわゆる負けパターン、悪い言い方をすれば敗戦処理の投手の質が高いのです。

ドラゴンズの黄金時代後期(2010~2011年)でいえば、平井、三瀬、コバマサ(小林正人)あたりの投手の質です。こうした立場の投手が踏ん張ることで同点や少しのビハインドのゲームをひっくり返すこともあれば、大量リードの試合を勝ちパターンの投手を休ませながら勝ちきることができるのです。

弱いチームは勝ちパターンは良くてもこうした役割の投手の質が低いのでどうしても勝率が上がってこないのです。

現在のドラゴンズはまさに弱いチームの典型といえるでしょう。

そして、大量リードからの逆転負けや一方的なワンサイドでの負けゲームは観に来たお客さんに対して欠陥商品を売っているようなものだと思います。

さて、次回以降もどうしてドラゴンズがこんなに弱いチームに成り下がってしまったのか解明していきたいと思います。